摩訶耶寺 |
摩訶耶寺は静岡県最古の名刹の一つで、初めは引佐町奥山の富幕(とんまく)の山中にあり、真萱堂(まかやどう)と称していました。そして、平安初期 本町宇志の千頭峯に移されたと伝えられています。当時の遺物として、昭和20年代に瓦塔と呼ばれる瓦製五重の塔 高さ2m余りが発掘され、現在は奈良博物館に保管されています。その後、平安時代末期に現在地に移遷されました。
昭和43年(1968)の学術調査の結果、庭園が作庭されたのは1240年頃と推定され、大自然に囲まれたなかに精神的な別世界を構築しようとする中世庭園の特色を表しています。
中へ入り入場料は支払うと、和尚さんに仏像の間へ連れていかれ、テープで仏像の案内を聞かされます。ありがたいのですが、テープの案内はどうでもよく、少し迷惑でした。
テープの案内が終わると、庭園に案内してくれます。庭園は鎌倉時代初期に作庭されたもので、神仙蓬莱など浄土思想を取り入れたものと思われますが、資料がないのではっきりわかりません。石組は左から右にかけ力強くなっていき、心に何か訴えてくるような気がします。確かに心が揺さぶられるほど、いい庭ですね。
見学時は庭園ランキング「しおさいプロジェクト」第10位でしたが、年々ランクが下がり、ついに2013年度にはランク外になってしまいました。見学以降何があったかわかりませんが、また復活してもらいたいですね。