旧安田庭園 |
元禄4年 後の常陸笠間藩5万石の藩主 本庄因幡守宗資が下屋敷として拝領し、作庭したと伝えられています。隅田川の水を引き入れた池を配し、潮の干満によって変化する景観を楽しむ汐入池泉回遊式庭園で、当時は江戸名園のひとつに数えられていました。
明治になり、旧備前岡山藩主 池田章政邸になった後、明治24年(1891) 安田財閥の創始者 安田善次郎の所有となりました。善次郎没後、大正11年(1922) 東京市に寄付されました。
大正12年(1923)9月1日の関東大震災で壊滅的な被害を受けましたが、残った地割り、石組みを基にして復元工事を行い、寄付者の名を冠して「旧安田庭園」と命名し、昭和2年(1927)に一般公開されました。
昭和42年(1967) 東京都から墨田区に移管されたのを機に、全面的な改修を行い、昭和46年(1971)に往時の姿に復元されました。
平成8年(1996) 明治時代の代表的な庭園として、東京都の名勝庭園に指定され、平成18年(2006)には、日本の歴史公園百選にも選定されています。
大相撲を行う両国国技館の裏にある旧安田庭園に行ってきました。
普通、庭園は有料ですが、ここは無料なので気軽に入れて嬉しいですね。近所こんな庭園があったら、頻繁に見学や憩いの場として弁当持参で来るのですが。
東京都の大名庭園(浜離宮、小石川後楽園)ほど広大ではありませんが、十分広く、散策するにはほどよい大きさではないでしょうか。入口から園路を抜けて行くと、一気に視界が開け、心字池とピンクの丸い建物の旧両国公会堂が目に飛び込んできます。旧両国公会堂は非常にインパクトのある建物で、まず、この景でしばし感嘆させられます。
心字池の周囲を回遊していくと、沢飛石や洲浜があり、池面近くまで行くことができます。沢飛石を子供と一緒に飛んだりするのも喜ぶのではないでしょうか。
日当たりのよい場所にベンチも多く設置されており、日向ぼっこをしながら庭園をみているとなにか非常に穏やかな気持ちになっていきます。ここは庭園ですが、気軽に来園できる地域の公園としても利用できますね。