常栄寺庭園 |
常栄寺は永禄6年(1563)に毛利隆元が開創し、仏智大照禅師により開山されました。庭園は約500年前に大内政弘が別荘として雪舟に依頼し築庭させたものと言われています。雪舟の庭は西日本で多く残されていますが、この庭はその中でも最高傑作と呼ばれるほどの名庭です。
本堂の北側にある庭園は、約30アールの池泉回遊式庭園で、中国洞庭湖を模したとされる心字池を中心に全体を芝生で覆っています。池中には四仙島と称される4つの島が浮かんでおり、蓬莱神島を表現しています。東池畔には仏石と呼ばれる霊象石と投形石を組み合わせた大石があり、西北側には十六羅漢と名付けられている岩組や、坐禅石と呼ばれる石があります。南方の本堂正面には中央に日本を象徴した富嶽と称する石を置き、前方には終南山、五台山、廬山、華山、衡山、百丈山などと呼ばれる中国大陸の三山五嶽になぞらえた石組みがあります。これは雪舟が中国大陸の風景から得た構想と伝えられています。この池の奥に上下7段の滝石組があり、両側に添石風の石組を連ね、上から4段目までを少しづつ細くし、5段目から下を広くして池へと導いています。国指定名勝・史跡。