近水園| 岡山太陽のそばの果樹園

概要

近水園（おみずえん）は、足守藩主木下家の居館の奥手に造られた大名庭園で、東側の御殿山（宮路山）を借景にした、小堀遠州流をくむ池泉回遊式庭園です。作庭時期は明確にはわかっていませんが、１８世紀初めの６代藩主木下キン定（キンの字は、八構えに白）の時代と推測されています。

足守川から水を引いた園池には、蓬莱島である鶴島・亀島があり、亀島には、亀頭石、中心石、脚石、亀尾石が配されています。池のほとりにある数寄屋造り(茶室風の建物)の吟風閣は、木下きん定が宝永５年(１７０８)に幕府の命を受けて、京都の仙洞御所と中宮御所の普請を行った際に、残材を持ち帰って建てるのに利用しました。この吟風閣からの庭園の眺めると、足守川を隔てた宇野山を借景にした眺望が開け、大名庭園の醍醐味を今も堪能することができます。面積５５００㎡　岡山県指定名勝。