諸戸氏庭園 |
ここは、室町時代に「江の庭」と呼ばれ、邸宅や庭園があったと言われています。貞享3年(1686)、豪商山田彦左衛門が下屋敷、隠居所にするためにここを買い求め、沼築庭を造園しました。明治17年(1884)頃、初代 諸戸清六の手に移り、御殿と池庭が付け加えられ、二代目になってさらに付け加えられました。
庭園は大きく2つの部分に分かれており、1つ目は、菖蒲池を中心とした回遊式庭園で、本庭園内で最も歴史のある箇所です。菖蒲池を中心に、西に推敲亭、東に藤茶屋、北に蘇鉄山と稲荷祠があり、時期には藤やツツジが美しい花を咲かせます。
2つ目は、御殿と池庭です。池の水は揖斐川に繋がっており、川の干満で池の水位が変化する汐入の池となっています。(現在は水位は一定のままです)国指定名勝
旧諸戸氏庭園に隣接する諸戸氏庭園に行ってきました。残念ながら藤や菖蒲の季節に外れて訪れたので、花を見ることはできなかったのですが、十分楽しめる庭園でした。
園内は個人の庭としては広大です。園内をゆっくり散策したら1時間位掛りそうです。この中で特に見るポイントは、四阿の推敲亭から見る菖蒲池、藤茶屋から見る藤棚、御殿から見る池庭です。菖蒲池は、池の中まで歩けるよう石橋や小島を設け、間近で菖蒲を楽しめるようになっています。藤茶屋は、江戸時代に藩主が藤を愛でるために立ち寄ったといわれるほど見事な景観だったようですが、残念ながら戦災で焼失したので、現在は往時の姿を再建しました。御殿は池庭がよく眺められるように床が高く、柱が少ない構造になっています。池庭は、出羽の本間邸や、近江八景を模したものと伝えられています。期間限定公開なので、問い合わせてから是非訪れてみてください。