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果樹園について
栽培方針キーワードは、「有機肥料」「堆肥」「微生物」及び「科学的な土壌分析」
果樹園について
果樹園について

就農当初は化学肥料が最も進んだ肥料だと思っていました。 しかし、ぶどうの味に雑味を感じるようになり、原因を調べるためパソコンを使った土壌の成分調査機器を導入しました。

そこで、不足している肥料の種類があることがわかったのと同時に、十分あるのに土壌中のアルミニウムなどと結合して、植物に吸収されにくい肥料の種類もあることに気付きました。

この吸収されにくい肥料分を溶かし、根から吸収されやすいように変えてくれる働きを持つのが、「微生物」です。土の中に有益な「微生物」を多くするためには、「微生物」の食料となるアミノ酸や糖分を豊富に含んだ「有機肥料」や「堆肥」を与える必要があることから、化学肥料主体から「有機肥料と堆肥」に変えました。

植物に有益な「微生物」は肥料を溶かす以外に根の周囲に住み着いて、病原菌の侵入を防ぐ働きもあります。これは植物だけでなく、人間の腸に住み着いている微生物が免疫作用に大きな役割を持っていることからも、微生物の有用性が実証されていると思います。

「有機肥料と堆肥」に含まれるアミノ酸は、植物の根から直接吸収し植物の生育に好影響を与えていると考える土壌の専門家もいます。(反対にアミノ酸の分子は大きいので、根からの吸収は限定的と考える専門家もいます)グルタミン酸などのアミノ酸が根から吸収されれば、食味の向上も期待できます。

当果樹園では、植物の健全な育成に役立つ土の中の「微生物」を育てるため「有機肥料と堆肥」を使い、そして、パソコンを使っての先進的な土壌成分診断と肥料設計で過不足のなく肥料を与え、品質の高いぶどうをお客様に提供することを栽培方針としています。

果樹園について面積40aぶどうは48本
果樹園について

当初は引退する方のぶどう園12aをお借りしてぶどう栽培をスタートしました。平成24年(2012)にまとまった土地をお借りすることができたので、この場所にぶどう棚25aを建設し、その後規模を増やしていって現在は約40aになりました。

栽培品種は収穫のできる、黒ぶどうの「ピオーネ」、赤ぶどうの「クイーンニーナ」「ゴルビー」、緑ぶどうの「シャインマスカット」、まだ木が若く育成中の赤ぶどう「スカーレット」「ヌーベルローズ」「コトピー」の7品種となります。

標高は311mあるので気候は冷涼で、夏でも夜は涼しくぶどう栽培に適した土地になっています。

園主紹介おかげさまでで11年目になります。

今までの生活に不満はなかったのですが

大学を卒業後、横浜のソフト会社に就職し、主に保険会社、官公庁のシステム開発に携わりました。30歳を過ぎてから、造園業に転職し、岡山に来る直近は、東京都の庭園、公園、霊園を管理する団体で技術職として勤務していました。

以前の仕事は大きなやりがいがありました。以前から各地の庭園を巡るのが好きで、感想をホームページで紹介していましたが、まさか自分が江戸の歴史ある庭園を管理する団体で働けるようになるとは・・・

仕事なので、職員証で庭園に入れます。休日も勉強がてら訪ねていったりしていました。

また、ここは樹木診断にも力を入れ始めていました。

経費もかかるので、普通の造園会社では、なかなか購入できない高価な診断ツール  職員を集めての大規模な講習など、非常に恵まれた環境で働かせていただいておりました。また幸運なことに、講習会の段取り係(雑用ですが・・)をやらせていただいたので、毎回、樹木医の貴重な話をきかせていただき、感動の日々を送っていました。

まさか農業を始めるとは・・・

30歳を過ぎてから、造園関係に転職したのは、将来独立したいからです。独立準備として造園関係の資格を多く取得したり、また簿記を勉強したりしていました。しかし、仕事への満足感から独立なんて全く考えなくなっていました。

そんなある日、よく行く地元の図書館で、造園、樹木関係の本棚を眺めているとすぐ横の農業コーナーの1冊に目が止まりました。「農で起業する」杉山経昌著 うーん・・・農とは農業か・・・ 植物を栽培するから造園と関連があるな・・・ 面白そうなので借りてみました。 読み始めてみると既存の農業のやり方に常に疑問を持ち、今まで培った企業での経験をフルに生かして、そして楽しみながら経営している農業に引き込まれて、ワクワクしながらあっという間に読み終えてしまいました。 そして、すっかり忘れていた独立心を思い出し、私も自分の全てを出し切って農業を経営してみたいと思うようになっていきました。単純ですね。

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縁あって岡山へ

ほどなく、東京の浅草で開催された農業セミナーに夫婦で参加しました。

当時(平成20年)は農業ブームで会場はすごい人 そして熱気 日本全国の自治体、農業法人が集まり、深く考えずに行ったので、いったいどのブースに行ったらよいか見当もつきませんでした。そこで相談コーナーで造園の経験を生かして「果樹か花卉栽培をしたいのですが・・・」 と相談したところ、岡山は新しく農業を始める人に対しての研修制度が充実しているのでおすすめだよ。とアドバイスを受け、岡山のブースに話を聞きに行きました。

そこで岡山は桃、ぶどう、スイトピーなどが名産で、県外から多くの新規就農者が来ていること 2年間の研修制度があることなどを聞きました。特に、県外から始めた人の経験談が綴られた冊子はなにか力をもらうような気がしました。

後日、岡山を夫婦で訪ね、岡山県職員OBの方に県内の数か所を案内していただきました。そこで夫婦ともに気に入った「岡山県加賀郡吉備中央町」でぶどうを栽培することになりました。

東京生まれの私にとっては地縁も血縁もまったくない岡山なので、希望も多くありましたが、当然不安ありました。しかし、農業のみならず生活面まで多くの方々にお世話になり、なんとか夢の独立をすることができました。

ぶどう農家として

ぶどう農家としては11年目になりました。今までのソフト開発や造園での経験を生かし、そして、有機肥料と微生物を使った新しい栽培方法にチャレンジしている当果樹園をよろしくお願い致します。

加治 敬陽

果樹園の1年作業は1年中あります
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1月

比較的時間が取れるので、倉庫を建てたり、水捌けを良くするため地中に配管するなどの工事を行うなど施設の充実を図ります。雪など荒天の場合は、確定申告も近いので事務作業に励みます。

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2月

一番寒い時期ですが、3月に根が水を吸い上げる前のこの時期に剪定を行います。岡山は枝を短く剪定する「短梢栽培」が主流です。

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3月

樹皮の下に害虫が隠れないように、ぶどうの皮を鎌で剥きます。

下旬は新たにぶどうの木を植える時期でもあります。

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4月

ぶどうに雨があたらないように、ぶどう棚にポリエチレンのシートを張ります。風でシートが飛ばされるので作業中は気が抜けません。下旬には芽が出てきます。

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5月

暖かくなり枝が急速に伸びていきます。葉に日光が良く当たるように、枝をぶどう棚に誘引します。5月下旬には花が咲き始めます。

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6月

ぶどうの花が満開となり、その後、実がつきます。種を抜くためにジベレリン処理を行います。実が大きくなる前に不要な実を間引かなくてはならないので時間との戦いになります。一番忙しい時期ですね。

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7月

ぶどうの実が大きくなり、下旬には色付いてきます。病害虫避けのため、全ての房に袋を掛けます。

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8月

最近は気温が高く雨の少ない年も多いので、潅水作業に追われます。お客様に出荷の案内を発送するのもこの時期です。

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9月

いよいよ収穫です。実が潰れないように丁寧に収穫して箱に詰めます。収穫の途中にはお礼肥を与えて木の体力を維持します。

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10月

10月中旬で収穫を終えて、来年のために基肥を与えます。

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11月

10a当たり堆肥1tほど与えます。キノコの廃菌床を原料とした堆肥を使っています。

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12月

畑に有機物を補充するため、山に入って落葉を集めたり、枯草を刈ってを集めます。

岡山の気候南部は温暖 北部は冷涼
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瀬戸内海に面した南側は比較的温暖で、岡山駅を中心としたビジネス街、水島の工業地帯など第2次、第3次産業が盛んです。また、比較的平坦な地形ですので、露地野菜も多くつくられています。しかし、岡山駅から車で北へ30分も走ると山が見えてきて、それ以北は中山間地帯となり、斜面を生かした果樹 特にぶどう、桃の栽培が盛んに行われています。また、比較的晴れの日が多く、「晴れの国」が県のイメージフレーズとなっています。

当果樹園は岡山県のほぼ中央の「岡山県加賀郡吉備中央町」にあり、ここは標高約120~500mの高原地帯であることから「吉備高原」と呼ばれています。ここは、比較的緩やかな地形と、冷涼で夜温が下がるので、甘みを必要とする果樹を栽培するには適した場所となっています。このため、昔から農業が盛んで、果樹はもとより、水稲、高原野菜、花卉等が県下有数の産地となっています。

私たち、「岡山 太陽のそばの果樹園」は、この、太陽のそばにある高原の恵まれた気候を生かし、果樹栽培を行っています。是非この機会に、岡山のフルーツの美味しさを知っていただければ幸いです。