谿風の庭 |
谿風(けいふう)の庭は、神奈川県立秦野戸川公園内にあった梅林を基に、平成10年(1998年)に作庭されました。
秦野の自然を模した造りになっており、庭門を入ると、丹沢の表尾根の山々を表現した真の石庭があります。また、奥の流れは水無川本谷の棚(滝)をイメ-ジしたものです。
茶室は「おおすみ山居」といい、「おおすみ」とは、この一帯が相模国大住郡に属していたことから、「山居」とは市中の山小屋の意味で、千利休が堺の屋敷に造った四畳半の茶室の名前が由来となっています。「おおすみ山居」は京都西翁院の「淀看席」を参考に設計されており、茶室は必要な時に移築可能であるという考えから、能釘や金物の使用はできるだけ避けた造りになっています。
神奈川県秦野市にある谿風(けいふう)の庭に行ってきました。
ここは、丹沢の山々の麓にあるので、駅から遠く、知る人ぞ知る場所ではないでしょうか。ただ、「造園修景積算マニュアル」(風間伸造 著)に作庭写真が何枚か掲載されているので、造園家の方は意外なところで目にしているかもしれません。
庭園は大きすぎず小さすぎずちょうどよい大きさで、散策するにはピッタリです。中へ入るとまず右側に石庭があります。しばし石を鑑賞した後、休憩所で、抹茶をいただきます。広い座敷に座りゆっくり抹茶と庭を堪能することができます。
園内を散策すると、ここは池泉回遊ではなく、小川回遊といったような感じで、せせらぎを感じながら深い緑を体で感じながら散策することができます。川の音に耳を澄ませながら、しばし心を解放してみるのもいいかもしれませんよ。