永保寺庭園 |
臨済宗南禅寺派の永保寺は、正和2年(1313)に、夢窓礎石が開創しました。景観が中国の盧山の虎渓に似ていることから、虎渓山の山号をもっています。庭園は、正和3年(1314)に観音堂を建立した際に造られたものと考えられています。
庭園は臤龍池を中心にした池泉回遊式庭園で、池を二分するように反り橋の「無際橋」という木橋が架かっています。この橋は、此岸から彼岸へ衆生(生きとし生けるもの)が渡れるような考えがあるようです。この橋の頂点には、「亭榭」が建ち、ここから「梵音厳」という屏風のような岩を間近に見ることができます。「梵音厳」からは数条の滝が池に流れ落ち、「梵音厳」の横には国宝「観音堂」が建っています。
夢窓礎石は、石組を使った庭を多く造っていますが、永保寺ではあまり石を使っていません。このことから、景観に恵まれたこの地を、中国盧山の東林寺を強く意識して作庭したためであると考えられています。国指定名勝
岐阜多治見にある永保寺に行ってきました。
なんとここは無料で名勝庭園が鑑賞できます。早起きして訪れたのですが、朝の散歩に来ている感じの人が数人いました。散歩には何かもったいないような
ほど最高の場所ですね。「無際橋」から見る「梵音厳」は壮大で神々しく何か威圧されるような感もあります。
ここの景色は理屈抜きで最高です。最初は曇っていたので水墨画のような景観でしたが、途中で晴れて景観が一変しました。池に景色が映りこんで、さらに美しい景観になり、見ていてて飽きなくて、池を何周も巡ってしまいました。
隣接する「保寿院」の庭も小ぶりですが落ち着く素晴らしい枯山水庭園になっています。せっかくなので、ここも訪れたほうがいいですよ。