萬福寺庭園 |
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時宗益田道場・清瀧山・浄光院萬福寺は、平安時代に天台宗の寺院として建立され、益田川の右岸にありましたが、万寿3年(1026)の大津波により崩壊してしまいました。その後、小庵を建て、法灯を守り、元応9年(1319)、遊行4代呑海上人によって時宗の道場になりました。
応安7年(1319)、益田七尾城11代城主 益田兼見が現在の位置に再興し、萬福寺と改称して菩提寺としました。文明11年(1479)、15代城主 益田兼尭が雪舟を招き、本堂の後ろに庭園を造らせました。
芝生で覆われた庭は、須弥山世界を象徴した石庭で、須弥山石を中央にして、右はやや暗い築山があり、枯滝もあります。左は平坦で非常に明るく造られており、明と暗のコントラストの違いが印象的な庭となっています。国指定名勝・史跡
雪舟が作庭した、山陰の名庭 萬福寺に行ってきました。
国の重要文化財である本堂の裏に回ると、鮮やかな緑の芝と心字池、奥には力強い石組が眼前に広がります。水墨画のような、圧倒されるような威圧感はまったく無く、なにか明るい、心地よい、落ち着く感じがしたのは意外でした。植栽も最低限しか無く、いっそう石庭を引き立たせています。山陰の庭巡りには欠かせない庭ですね。