向島百花園 |
向島百花園は、文化元年(1804年)、骨董商の佐原鞠塢により、交友のあった文人の太田南畝たちの協力を得て多賀氏の元屋敷跡地に開園しました。一説に「百花園」という名は「四季百花の乱れ咲く」という意味でつけられたとされています。開園当初は360本もの梅が植栽され、亀戸の清香庵字臥竜梅の「梅屋敷」に対して「新梅屋敷」と呼ばれるほどでした。のちに詩経や万葉集など中国・日本の古典に読まれている有名な植物を集め、四季を通じてさまざまな植物が楽しめるようになりました。
昭和13年(1938年)、永久保存のため所有者から東京市に寄付され、翌14年(1939年)に東京市が有料で制限公開を開始しました。面積は10,885.88㎡。名勝、史跡
百花園の名の通り、一年を通じて花が美しい庭園です。佐原鞠塢が日本橋の骨董商時代に交流のあった文人たちと協力して、さまざまな草花を持ち寄ったり、建物や園内の設計を行っている為、洒落ている雰囲気があります。
初めて訪れた時、小さいながらも明るく、美しい庭園に一目で魅了されてしまいました。散策すると都会にいることを忘れて落ち着いていつまでも居られそうな気がします。園内管理は自然風で手入をし過ぎないようにしているのかもしれませんが、スギナがけっこう目立ったのは残念でした。