識名園 |
識名園は琉球王家の別邸として1799年に造られ、国王一家の保養や外国使臣の接待などに利用されました。
心字池の周りを歩きながら景観を楽しむ回遊式庭園で、春は梅、夏は藤、秋は桔梗が咲き、亜熱帯の沖縄でありながら植栽で四季の移ろいを表しています。また、中国風四阿の六角堂、アーチ橋、護岸の琉球石灰岩など、琉球独自の造園技法が特徴的です。
沖縄の地上戦で壊滅的な被害を受けましたが、昭和50年(1975)から再整備が進められ、約20年の歳月と約8億円にも上がる費用を費やしてようやく今日の姿を取り戻しました。面積は約41,997㎡で、そのうち御殿(ウドゥン)をはじめとするすべての建物の面積は、合計で643㎡となっています。特別名勝、世界遺産
東京の庭園と比較するとこじんまりとしているという印象です。ただ、水を引くことが難しい高台に、大きな池泉があることには驚きを感じました。また、植栽にソテツやシークワーサーが植えられているところに南国の庭園らしさを見ることができます。
ここは琉球王朝の大きさを示すために、園内から外を見ても海が見えない場所に造園したので、観耕台から外をみて思わず、「琉球は広いなー」と外国特使気分でつぶやいちゃいました。また、暑いので御殿の中からしばらく庭園を見ていましたが、丘の上ということもあり、ビルなど余計なものが見えず、心地よい風も通るので、とても気持ちよいのんびりした時間を過ごさせてくれます。沖縄で一番のおすすめの場所ですよ。