樹木の管理 |
樹木は年々生長し続けるので、そのままに放置しておくと、枝葉が茂りすぎて形が乱れ美観を損なうばかりでなく、日照や通風も悪くなり、樹幹内部の枝が枯れたり、病害虫に侵されやすくなったりします。隣り合った樹木相互の関係においても生理的・生態的に健全な育成を妨げることになります。したがって、樹木の生理的な生長のバランスと美しい樹形を保つことを目的とした「整姿・剪定」を行う必要があります。 「整姿」とは、樹木のデザインや目的・機能に合った姿、かたちに整えることをいい、「剪定」とは、整姿するために、枝葉あるいは幹の一部を切り除く作業をいいます。
透かし剪定
枝を間引くことによって、通風を良くして蒸れによる病害虫の発生を抑止、日光を奥まで取り込み部分的な枯れこみの防止を図ります。
切り戻し剪定
透かし剪定だけでは年々 木が大きくなってしまうので、枝先を幹側に切り戻します。 これにより、樹形を直したり、樹勢を回復したりします。
刈り込み
刈り込み鋏、バリカン(ヘッジトリマー)を使ってツツジ、ツゲ等の刈り込みを行います。 新芽が出る前に行うと強剪定ができ、新芽が固まった後に行うと、剪定した姿を長く楽しむことができます。
剪定前 |
剪定後 |
刈り込み作業 |
剪定は時期をはずして行うと樹勢が弱まり、ときには枯死してしまうこともあるので、適切な時期に行ったほうが良いと思います。しかし、樹種毎に剪定時期を変えていては、年に何回も剪定を行わなくてはならなくなります。予算的なこともありますので、一般的には、サツキの花が終わった5~6月位とお正月前に庭をきれいにするため年末の年2回が適当だと考えております。 一般的な剪定時期は以下の表のようになります。
種別 | 剪定時期 | |
---|---|---|
針葉樹 | 春先 | 10~11月 |
常緑樹 | 3~4月 | 9~10月 |
落葉樹 | 7~8月 | 11~3月 |
花や実を楽しむ「花木」は剪定の時期が重要で、誤った時期に行うと大切な花や実を減らしてしまいます。このため、樹種に適した時期に剪定するのが肝要です。
花木の剪定時期で間違いないのが、花の後すぐ行うことです。これはほとんどの花木では、花の後1~2ヶ月後には次の花芽作りが開始されるため、花芽ができてから剪定すると大切な花芽を切ってしまうからです。ただし、夏に咲く花木の多く(サルスベリなど)は、その年の春に伸びた枝先に花芽がつくので、春以降に剪定しなければ花芽を切ってしまうことはありません。しかし、必ずしも花の後すぐには剪定できないので、この場合は透かし剪定を行い、残したい花芽に注意して剪定することが大切です。
公園、、個人の庭などで人気の芝生ですが、なかなか美しい緑の絨毯を維持するのは難しいようです。どうしてもパッチ(部分的な枯死)が発生したり、雑草に負けたり、逆に伸びすぎたりしてしまいます。大切なのは頻繁に刈りこむことですが、難しいようならば成長抑制剤を散布してみるのも効果的です。
参考までに! こちらからどうそ