中城城 |
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中城城(ナカグスクジョウ)は、14世紀後半頃、先中城按司が数世代にわたり、西の郭、南の郭、一の郭、二の郭の主要な部分を造り、1440年に読谷の座喜味城から移ってきた護佐丸によって北の郭、三の郭が増築され完成したと考えられています。
沖縄東海岸中部の中城湾にそった標高167メートルの高台に、 北東から南西にほぼ一直線に連郭式に築かれた城で、さきの第二次大戦の戦禍をまぬがれ、沖縄でもっとも原型をとどめている城です。また、眺望の地として知られ、城跡に立つと東に中城湾(太平洋)、西に東シナ海を望み勝連半島、知念半島、さらに周辺の洋上の島々までも見渡すことができます。
築城技術という点でも注目され、城は多郭式で六つの城郭から成り、南は断壁、北は急傾斜地になっています。城壁は、自然の岩石と地形をたくみに利用した曲線の美しい石壁で囲まれており、一の郭・二の郭が布積みの「石切積み」 、三の郭は「亀甲乱れ積み」の二通りの手法を用いています。面積は122,399㎡。世界遺産、史跡。
今帰仁城、座喜味城もそうですが、ここも高台に造られた城なので絶景です。美しい海が地平線の彼方まで見渡せ、山の上にこれだけの石積みの城を造った時の権力者の力に驚かされます。
石積みはそれ自体が芸術の用に美しく、滑らかな曲線に思わず見とれてしまいます。築城から600年位経っていますが、沖縄戦をくぐり抜け、今なお往時の姿を残している貴重な遺構を見学できることに感謝したいと思っています。