小倉邸庭園

小倉邸庭園

概要

小倉邸庭園は、重森三玲55歳の昭和26年(1951)に作庭され、曲蔦庭(きょくとうてい)と名付けられています。

蓬莱神仙の世界観で造られた枯山水庭園で、3箇所の杉苔で囲われた石組みがあります。奥には、8石組からなる「真」の石組の蓬莱、左手前は、7石組からなる「行」の石組の方丈、右手前は、5石組からなる「草」の石組の瀛洲(えいじゅう)を各々表しています。このように、蓬莱神仙の世界観に、真行草をあてはめる新しい表現の庭園で、全体的に盆石的な感じを思わせる造りになっています。


住所・連絡先

住所
電話番号
交通
ホームページ
岡山県加賀郡吉備中央町黒山
0866-54-1301(吉備中央町協働推進課)
岡山自動車道 賀陽ICから 車で20分


感想

重森三玲が脂の乗り切った55歳の時に作庭した、小倉邸庭園に行ってきました。

個人のお宅なので、事前に予約してから伺います。訪問すると、書院に案内していただき、ご丁寧にも茶菓子までいただきました。ここで、作庭時の話を伺ったり、当時の写真を見せていただけたりします。下の写真ですが、作庭時の三玲先生を中心にした貴重な写真です。庭園は、三玲のモルタル等を使用したモダンな造りとは異なり、杉苔、石組み、奥の黒い板塀など、全て自然の素材を使用しています。ただ、やはり作庭に捻りを加えていて、蓬莱神仙に作庭技法の真行草を組み入れています。真行草とは、例えば竹垣などで真は寸法など全てキッチリした造りに、草は竹の長さなどを所々変えた造りに、行は真と草の中間の崩し具合というように、その構築物がどのような場所、意味で使われるかによって、時には遊びを入れた日本庭園の技法なのです。

しかし、真行草全てを組み入れたからバランスが悪いということはまったくなく、逆に狭い空間に凝縮され絶妙な造りになっています。奥の黒板塀も庭を引き立たせる背景になっており、三玲作庭の中では非常に落ち着いた雰囲気の庭園になっています。奥まった場所にありますが、是非訪れてみたい庭園です。


写真(クリックすると拡大します)


小倉邸庭園 小倉邸庭園 小倉邸庭園

枯山水庭園

「真」の石組の蓬莱

「行」の石組の方丈

小倉邸庭園 小倉邸庭園 小倉邸庭園

「草」の石組の瀛洲

書院

作庭時の三玲

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造園メニュー

岡山 太陽のそばの果樹園
〒716-1131
岡山県加賀郡吉備中央町上竹688-2

園主写真



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